競技経験を生かした地元選手への活動支援で恩返しをしたい

プロフィール

選手名 古俣 潮里(こまた しおり)
競技名 フェンシング
所属企業 株式会社本間組
入社時期 2018年4月
生年 1995年
出身地 新潟県新潟市
出身校 新潟県立新潟高等学校、明治大学
活動拠点 新潟
所属チーム名/ポジション 株式会社本間組/エペ

これまでの戦績

高校

2013年度全国高校総体 女子フルーレ 第4位
女子エペ 第1位

大学

2014年フェンシング世界選手権 個人94位
2015年U-23アジア選手権ウランバートル大会 個人3位
2016年アジアフェンシング選手権 団体3位
第69回関東学生フェンシング選手権大会 団体1位
第70回全日本団体選手権大会 2位

社会人

2018年フェンシングアジア選手権大会 個人13位 団体4位
2018年フェンシング世界選手権大会 個人51位
第18回アジア競技大会 個人8位 団体3位
第72回全日本団体選手権大会 1位

インタビュー

Q1:普段のスケジュールを簡単に教えてください

現在は日本代表としての活動を引退し、平日8時半から17時半までフルタイムで勤務しています。土日や祝日を活用し、地元のクラブチームの活動に参加する形で練習を行い、全日本選手権や北信越国体、及び予選会など国内で行われる大会に参加しています。

Q2:所属している会社の事業と、仕事内容を教えてください

新潟県新潟市に本社を置く建設会社です。建築、土木工事の請負の他、不動産の売買や賃貸、地質調査、地域開発事業等、様々な事業を通じて地域に貢献している企業です。
私は現在総務部総務課に所属し、電話対応や社員寮等の経理の管理、月次の請求書処理、社内イベントの運営、社内報の原稿作成等、多くの業務を経験させていただいています。

Q3:会社からの競技面のサポートなどはありますか?

日本代表選手として第一線で活動している間は、試合出場費や用具購入代等、活動費の援助をしていただきました。また、出勤日を週一回とし、練習に専念できる環境を整えていただきました。
現在、日本代表としての活動は引退しておりますが、全日本選手権、北信越国体等国内で開催される大会に参加する際は、休暇の調整や必要経費の援助をしていただいています。
また、社員の皆様から激励の言葉をいただくことも多くあり、日々の原動力となっています。

Q4:社会人アスリートというキャリアを選んだ理由を教えてください

大学卒業を前に周りの選手が次々と引退していく中、社会人アスリートとして競技を続けることは私にとっても大きな決断でした。しかし、ずっと憧れていたオリンピックが、24,25歳という競技者としての最盛期に母国で開催されるという機会は、世界中にいるアスリートの多くが望んでも得られない貴重なチャンスです。諦めてしまえば一生後悔すると思い、社会人アスリートの道を選びました。
目標であった東京五輪出場は叶いませんでしたが、それに向かって全力で挑戦してきた日々は、私の人生にとってかけがえのない財産になったと考えています。

Q5:引退後のキャリアはどのように考えていますか?

今までは競技力を向上させることのみに集中してきたため、それ以外の分野への関心が欠けた状態にありました。今後は社会人としての視野を広げ、様々なことに興味を持って自分から行動すること、社会人としての基礎力を身につけることが第一です。目の前の仕事ひとつひとつに真摯に取り組んだ上で、社会人としてこれからの自分に何が出来るのかを考えていきたいと思っています。

Q6:今後の仕事・競技の目標を教えてください

日本代表としての活動を続ける中で、スポーツ分野における花形である「アスリート」という立場が、いかに多くの人々の厚意と支援によって成り立ってきたのかに気づく場面が多くありました。今後は活動の主軸を仕事に置き、今まで競技に全力で打ち込ませていただいたことへの恩返しをしたいと考えています。
そのために、まずは社会人としての常識や、自ら考えて行動する「考動力」を身につけることが目標です。
また選手の立場としては、今までの競技経験を生かして、地元の選手達の活動支援に寄与したいと考えています。

Q7:社会人アスリートを目指す方へメッセージをお願いします

先行き不透明な世相の中、社会人アスリートという道を選ぶのは大きな覚悟と情熱が要る選択だと思います。それだけ一つのことに打ち込める自分に誇りを持って、支えてくださる方々への感謝を忘れず、日々の活動に真摯に取り組んでください。そうすれば結果の良し悪しにかかわらず、その選択は価値あるものになるのではないかと思います。